ムッシュ米津の家庭料理
革袋風クレープ包み
"缶詰も、ちょっと手を加えただけで、
みちがえるように気のきいた一品に仕上がります。"
わが家のごちそう外交
「陛下、かずかずの訓令よりも、私はいま料理を作るなべを必要とします」
ルイ18世に仕えた外交官・タレーランが、ウイーン会議(1814)への
出発前、国王あてに書き送った有名なことばです。
タレーランの「ごちそう外交」によって、ナポレオン没落後のフランスの威信を回復し、
フランス料理を世界に知らしめたといわれています。
おいしい料理とお酒。食べるほどに、飲むほどに、舌は軽やかになり、お互いの心は
通じ合います。
お客の多い季節。あれこれ食卓を整えたけれど、何か物足りない、
あるいは不意の来客にもあわてずにすむアイディアをくつか考えてみました。
間に合わせでなくて、日ごろの料理の腕をしのばせるような一品。
あの家の、あの味という評判が立てば、わが家の「ごちそく外交」も成功です。
もう一皿のおいしさを
日持ちのする材料、缶詰などを不意のお客に備えて用意しておくことは、どなたも
ご存じですね。
でも、それをお皿に並べただけでは、あまりにも興ざめです。
近ごろの方たちは、舌が肥えていらっしゃるから、どんなに気取ってみても、
高価な素材でも、たいして喜ばれません。
きちんとしたメニューも大切ですが、気のきいた一品を、どれだけ上手にお出しできるか
というところに、かえって料理の腕や心づかいを見透かされてしまいます。
そんなときのために・・・・・。
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"革袋風クレープ包み " 作り方
材料 4人前 |
缶詰(蟹、ホタテ、ツナ、鮭等) |
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マヨネーズ |
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ミツバ(さっとゆがく) |
包みと同数 |
クレープ |
7〜8枚分 |
−卵(大) |
2個 |
−牛乳 |
100cc |
−小麦粉 |
20g |
−サラダ油 |
大さじ1杯 |
−塩 |
ひとつまみ |
つけ合わせ |
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−ニンジン |
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−セロリ |
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−キュウリ |
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☆ 作り方
革袋、日本風にいえば、きんちゃくです。小さなお客さまにも喜ばれるでしょう。
ここでいうクレープは、普通のものより卵を多く入れます。
- 小麦粉をふるってボウルに入れ、塩ひとつまみ、サラダ油、卵1個を加え、
泡立て器で混ぜます。
次に残りの卵を加え、牛乳を入れて混ぜ、こし網を通し、30分くらい
冷蔵庫に入れて生地を休ませます。
- 直径20センチのクレープ用フライパン(縁の立ち上がりの浅い、厚手のもの
ですが、テフロン加工のフライパンでも結構です)に、ガーゼにサラダ油を
浸してひき、熱くなったら生地を全体に薄く流し入れます。
- 生地が乾いてきたら、金ぐしかフライ返しで、まわりからはがすように返し、
両面を焼いて皿に取ります。クレープが焼けたら、中に包む具を作ります。
- かに、ホタテ貝、ツナ、サケなどお手持ちの缶詰の水気を切り、粗くほぐして
マヨネーズであえます。お好みで、ケッチャップ、ウスターソース、タバスコなどを
加えて味に変化をつけたり、ピクルス、ケッパー、エストラゴンなどの香味料を
入れて風味を付けると、なおいっそうよいかと思います。
- クレープの端をつまみ寄せて閉じ、革袋のかたちにし、ゆがいたミツバの軸で
結びます。
* 野菜のスティックを添えたり、スモークサーモンなどを盛り合わせても
よいかと思います。
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"半熟卵のスモークサーモン巻き " 作り方
材料 |
卵(小) |
4個 |
スモークサーモン薄切り |
8枚 |
刻みパセリ |
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バター |
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マヨネーズ |
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レタス |
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ラディッシュ |
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ラディッシュ |
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☆ 作り方
半熟にゆでた卵にスモークサーモンを巻き、
上にマヨネーズを飾ります。
彩りの美しい前菜にもなります。
- 卵を水と共になべに入れて火にかけ、おはしでそっと卵をころがしながら、ゆでます。
煮立ってきたら火を弱くし、かき混ぜるのをやめます。
煮上がって5分たったら、卵を冷水に入れて冷まし、殻をむきます。
- 卵を横倒しにし、2枚のサーモンで巻き、レタスの細切りを敷いたお皿に盛り、
卵の上にマヨネーズをかけ、刻みパセリをふります。
くし形に切ったレモンを添えて下さい。
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"エスカルゴのココット焼き " 作り方
材料 |
缶詰のカタツムリ |
16個 |
エスカルゴバター |
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−バター |
100g |
−刻みパセリ |
大さじ1杯 |
−ニンニク(小) |
1/2片 |
−エシャロットまたは白ネギ |
大さじ2杯 |
☆ 作り方
ココットは卵を割り入れてオーブン焼きにする時に
使う耐熱の器。
エスカルゴを殻に入れるかわりに、この器に入れて
焼きます。
- トマトの、皮、種を取り、粗切りにし、水気がなくなるまで煮ておきます。
- ココットにエスカルゴを4個ずつ入れ、その上に煮たトマトをのせます。
- エスカルゴバターの材料をボウルで練り合わせ、4等分しておおい、
230度から250度のオーブンで、約10分間、表面にうっすらと焦げ色が付き、
中が熱くなるまで焼きます。
* 焼きが足りないと、青くさみが残ります。
うっすらと焦げ色が付き、香ばしさが漂えば結構です。
* カキ、ムール貝、ハマグリなどでもできます。
カキはフライパンにバターを少し溶かし、さっといためて下さい。
中は生で、まわりが少し縮むくらい、布巾に取って水気を切り、あとはエスカルゴと
同じ手順でします。
ハマグリ、ムール貝は、殻付きのままボウルに入れ、蒸し器に入れて火にかけます。
殻が開いたら,身を取り出します。マッシュルームを薄切りにし、バターでさっと
いためて貝に混ぜると、よりいっそうおいしくなります。
* このココットは便利な器なので、人数分そろえておかれたらいかがでしょうか。
器の内側にバターを塗って、卵を割り入れ、オーブンで半熟にしたり、
一口グラタンを作って楽しんでいただくこともできます。
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文・写真(イメージ写真)提供:ひかりのくに株式会社
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