フランス料理博物館 プレジール・ドゥ・ラ・ターブル

Vol.17  2010年4月


ただ今、新しいパートナーの方々と、フランス料理博物館

plaisir de la table(プレジール・ドゥ・ラ・ターブル)の

内容の充実に取り組んでおります。

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皆様お元気ですか

もう春です。ツクシ、タンポポ、ワラビ、ソラマネなどが
食卓をにぎわす季節になりました。

今日は、アスパラガスについてお話ししましょう。

ロイヤルホテルの広報誌に「味覚のふる里」というコーナーが
ありました。
俳人の楠本憲吉さんを中心に、広報、料理(私)のメンバーが
取材のお供をしました。

1971年5月のことでしたか、
彦根市深海町にあるアスパラガスの栽培会社を訪れました。
琵琶湖湖畔にあるこの土地は、風通しが良く、適度に土地が乾燥して、
沖積土におおわれたアスパラガス栽培に適した土地です。
アスパラガスはラテン語で「雀の巣」という意味で、
茎をとらずにそのまま生長させると、
雀がもぐり込んで巣を作るのに格好のすみかとなります。
和名でアスパラのことを「オランダキジカクシ」といいますが、
同じイメージから来ているのでしょう。

アスパラガスは9月頃に繁殖し、
カーネーションの花に添えていけるグリーンの葉を繁らせます。
11月頃枯れ、地下茎にエネルギーを貯え、
5月ー6月頃に旬を迎えます。
かっては、アスパラガスといえば缶詰になったものが主力でした。

アスパラガスの栽培は、
グリーンは、うね巾をせまくして、土をきせません
ホワイト高いうねを立て、土をきせて栽培します。
5月になるとアスパラガスの茎は土の中を伸びてきます。
地上にあらわれる直前に、地表に裂け目が出来ます。
ホワイトは、これを目安に、
根元からアスパラガス用のナイフでほりとるわけです。
5月下旬から6月にかけての盛りには、
毎日2回以上採取します。
グリーンは、地面に顔を出して20センチ位で切り取ります。
採取したホワイトは、水洗いして缶詰に加工されます。
グリーンは、新鮮さと、季節感があり、
その食感が食卓を楽しませてくれます。

アスパラガスは、北海道が主産地で、そのほか長野、
埼玉、千葉、茨城などでも栽培されています。
特に北海道では道庁の助成などもあって、
羊蹄山麓をはじめ多く栽培が盛んです。
ビタミンはグリーンのものに多く、ほとんど全種を含みます。
ホワイトは少量のC以外はほとんどありません。
ユリ科の多年草で、原産地は南ヨーロッパの地中海沿岸です。
日本に渡来したのは天明年間(1781ー1789)
といわれていますが、広く栽培されるようになったのは明治以後です。
   
では、おいしいグリーンアスパラガスの召し上がり方をご紹介しましょう。

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グリーンアスパラガスの召し上がり方

アスパラガスは、全体が鮮緑色で、太くまっすぐのびていて、
穂先が堅くしまっているものを選びます。
太さにもよりますが、1人前3−4本、
私のところは二人暮らしなので2束(8本)買ってきました。

アスパラガスの根元に近いところを両手でもって折り曲げます。
ぽきんと折れたところから先が、食べて柔らかい部分で、
根元はかたいので諦めて下さい。
三角の袴のような部分はそぎ取った方が口当たりによいでしょう。

穂先から8−9センチで切り、穂先と根元に分けます。
お湯を沸かして、塩小さじ1杯を入れます。
別のボールに水2カップ(400cc)、塩小さじ2杯
(約10グラム)を加えて良く溶かしておきます。

ここまで用意出来たら、沸騰しているお湯に、
アスパラガスのまず根元の方を入れ
再沸騰してから1分間後に穂先の方を加え、
もう一度煮上がってから、1−2分煮ます。
この1−2分は、茹で加減のお好みで判断して下さい。

このときに塩水の入ったボールに氷を入れて冷やす用意をし、
茹で上がったアスパラガスをざるにあけて、
水気を切り、すぐに氷入りの塩水に入れます。
アスパラガスが完全に冷えたらざるにあけ、
キッチンペーパーのうえに並べて水気を切ります。
お皿に盛り付けて、マヨネーズを添えます。
プティトマトなど彩りに添えると良いでしょう。

*アスパラガスは召し上がる直前に調理して下さい。
 茹でて冷蔵庫におくと味が落ちます。

*氷入りの塩水につけて冷やすこと。
 適度な塩味がアスパラガスに付き、グリーンの色が冴えます。

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☆ お知らせ

ムッシュ米津の家庭料理のページでは
『ベニエ』の作り方をご紹介しています。

 http://www.plaisirdelatable.jp/cooking/index.html

 野菜、トリのささ身、レバーなどに、泡立てた卵白の入った
 衣をつけて揚げます。いわば洋風の天ぷらです。

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フランス料理に役立つ「フランス料理の食材・機材」では、
料理に使っていただきたい最高の食材と機材をリンクで
ご紹介しております。

 http://www.plaisirdelatable.jp/food/index.html

 今月は『明石天然鯛』『淡路タマネギ』をご紹介して
 おります。

こちらのコーナーも、ぜひご活用ください。

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