ただ今、新しいパートナーの方々と、フランス料理博物館 plaisir de la table(プレジール・ドゥ・ラ・ターブル)の 内容の充実に取り組んでおります。
皆様お元気ですか 毎日暑い日が続きます。 何か口当たりの良い、さっぱりしたものが欲しいですね。 今日は冷たいポタージュを作ってみましょうか。
◇日本料理では「羹」フランス料理では「ポタージュ」 フランス語で、ポタージュと云うとスープの総称で、 鍋で肉や野菜を煮込んだ汁気の多い料理をいいます。 日本語では羮(あつもの)にあたる言葉でしょうか。 皆さんよくご存じの「ポ・ト・フー」は、 フランス語で火にかけた鍋という意味で、 牛肉、鶏、野菜などを長時間煮て作ります。 家庭でも良く作られポタージュの原形と云われています。 その昔、フランス王の、アンリ4世(1553-1610)は、 農民の生活が楽なものではなかったので、 週に1度位、安息日には農家でも、 肉や鶏の入ったスープを食べさせたいと、 念願して善政を敷いたといわれ「ポ・ト・フー・アンリ4世」 と料理にその名が付けられています。 濃度のあるポタージュは、 ルー(小麦粉とバターを炒めて作る)・米(ご飯)・パン 粉質を多く含んだ野菜・卵黄などがそのつなぎに使用されます。 ◇澄んだポタージュがコンソメのことです コンソメは浮き実によって、名前が付けられています。 ・レタスを細く刻んだシフォナード ・野菜の細切りのジュリエンヌ ・野菜を極小さな角切りにしたブリュノワッズ ・コンソメと玉子で作った洋風玉子豆腐ロワイヤル などがあります。 裏漉しをしていない野菜、魚介、肉類などの入っているものは スープと呼ばれています。 ・南フランスのブイヤベース 魚介類を:玉葱、トマト、オリーブオイル、サフラン、 ウイキョウなどで煮込んだスープです。 ・ポーランドのボルシチ 牛肉、ベーコン、鴨の肉、ソーセージ、 細切りにした野菜などで煮込んで、 すりおろした赤かぶを入れて仕上げたスープです。 ・イタリアのミネストローネ 色紙切りにした野菜、ベーコン、 にんにく、スパゲッティ、刻みパセリなど、具沢山のスープです。 ・アメリカのクラムチャウダー 蛤、玉葱、ポテト、ベーコン、クラッカを入れたスープです。 ◇蛤のだしがなければ 何をやっても、ドジだった見習い時代のお話し。 今日は、蛤のス−プがメニューにありました。 「蛤を煮ておけ」と云われて煮ました。 そして煮汁を全部捨てて、蛤の身だけ、丁寧に取っておいたのです。 さて、ス−プを作る段になって蛤の煮汁がない。 「煮汁はどうしたんだ」きかれて 「はい、捨てました」、 「このやろう、蛤のだしがなけりゃー蛤のスープが作れるか!」 と大目玉をくらい、あわてて蛤を買い走ったというお粗末。 スープ作りのベースにはブイヨンがいります。 近ごろは、固形のチキンや、ビーフのブイヨンが簡単に手に入り、 スープ作りも楽になってきました。 手間はかかりますが、 トリがらでブイヨンを作ることも覚えておくと良いでしょう。
◇チキンブイヨン 材料 出来上がり 約6カップ(1200t) ・トリがら3羽分 約750c ・ニンジン 50c ・タマネギ 100c ・セロリ 50c ・ベイリーフ 1枚 作り方 1 トリがらと野菜を用意します トリがらは、あばら骨についた内臓をとり、 小さく切り割り、水洗いします。 ニンジン、タマネギ、セロリを小切りにします。 2 材料をなべに入れて煮ます。 トリがらとベイリーフを大鍋に入れ、 水をカップ15杯加えて煮立てます。煮上がってきたらば 火を弱くし、アクを丁寧にすくい取ります。 野菜と塩をひとつまみ加え、約2時間煮ます。 トリがらを箸で摘んで、がらがくずれる位になったら、 うま味が出きっているので、火から下ろして漉します。 *途中煮詰まるようなら差し水をします。 *煮上がった時、火を弱くしないで煮続けると、 アクが混ざって、ブイヨンがにごります。 *残れば、冷凍して保存します。
暑さに向かって口当たりの良い ”キュウリの冷たいクリームスープ”をご紹介しましょう。 ◇キュウリの冷たいクリームスープ 材料 4〜5人前 ・キュウリ 500c ・タマネギ 125c ・トリのブイヨン 600t (又は水600tとチキンの固形スープ2個) ・コーンスターチ 10c ・生クリーク 100t ・バター ・塩、胡椒 ・刻みパセリ 作り方 1 野菜の下拵えをします。 まず、キュウリの皮をむいて、半本をを小角切りにし、 残りは小さく刻みます。タマネギを粗みじんに切ります。 2 スープを煮ます。 タマネギをバターでいため、トリのブイヨン、 キュウリを入れて弱火で煮ます。 3.ミキサーにかけます。 14〜15分煮てキュウリがやわらかくなったら、 少し冷まし、ミキサーにかけてください。 4.なべに戻して仕上げます。 ミキサーにかけたものをなべに戻して火にかけ、 小角切りのキュウリと、コーンスターチを生クリームで 溶きのばして加え、ひと煮立ちさせます。 5.塩加減をみてから、冷やします。 冷蔵庫で充分に冷めたくします。 刻みパセリを散らしてすすめます。 手作りのチキンブイヨンをお使いのときは、 コーンスターチは不要です。 冷蔵庫で充分に冷やすと、ブイヨンに含まれた ゼラチン質が煮こごりとなってとろみが付きます。 このスープは、作家であり、こよなく食を愛し、 長女の亜美さまと、グルメな生活を送られている 「犬養智子」氏より教えて頂き、私が少しアレンジしたものです。
☆ お知らせ ムッシュ米津の家庭料理のページでは 『オムレツ3種(スパニッシュオムレツ・ポテトとベーコン入り 平焼きオムレツ・泡立てオムレツ)』の作り方をご紹介しています。 http://www.plaisirdelatable.jp/cooking/index.html たっぷりのバターで焼いたプレーン・オムレツは、 最も単純ですが、あきのこないものですね。 日曜日の朝の食卓に。
フランス料理に役立つ「フランス料理の食材・機材」では、 料理に使っていただきたい最高の食材と機材をリンクで ご紹介しております。 http://www.plaisirdelatable.jp/food/index.html 今月は『マッシュルーム』『ゲランドの塩』を ご紹介しております。 こちらのコーナーも、ぜひご活用ください。
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