フランス料理博物館 プレジール・ドゥ・ラ・ターブル

Vol.23  2010年10月


ただ今、新しいパートナーの方々と、フランス料理博物館

plaisir de la table(プレジール・ドゥ・ラ・ターブル)の

内容の充実に取り組んでおります。

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皆様お元気ですか

もう秋です。「天高く、馬肥ゆる秋
夏に消耗した体力を回復するために、大いに食べましょう

今日は、オル・ドゥーヴル 番外料理のことをお話ししましょう。

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オル・ドゥーヴルとは食事の始めに出てくる料理。前菜のことです。
日本の昔の献立には、番外料理と書かれていることもありました。

フランス語の、ウーヴル「作品」ド「の」オル「外」であり、
直訳すれば「作品の外」となります。
嘗てはコース料理、スープ、魚料理、肉料理と続くなかに、
オードブルは含まれていませんでした。
現在ではコースの中にオードブルは組み込まれており、前菜として供されます。

前菜は、食欲をそそる事が目的である為、
量が少なく、刺激的な味のものが多くあります。
現在は、オードブルの前に、

軽いおつまみ「アミュース・グール」が出されることが多々あります。
英語では、アペタイザーと云い、
事前にとるアルコール又はおつまみで、食欲を増進させる為の料理です。

ロシア料理のザクースカがロシア発祥のオードブルの総称です。
ロシア語の「軽い食事をとる」の派生語ザクースカが語源とされています。
帝政ロシア期、夕食時に不意に訪れた客の食事を用意する間に、
別室でウォッカと共に供した、
キャビアや鮭などの薫製、塩蔵、酢漬けを
バターを塗った黒パンの薄切りにのせたカナッペ、
ピロシキ、ハム、ソーセージ、酢漬けのピクルスを盛り、
各自が好みで摂って食事を待ちます。

フランス人の云う世界の三大珍味とは、
キャビア、フォワグラ、トリュフのことを指し、
冷温いずれの料理にも、ご馳走として使用されます。

では、冷たい前菜
マリネは塩漬け・酢漬け・オイル漬けにしたものです。
カルパッチオという名前で、魚介類のマリネがメニューに載っていますが、
元祖は、ヴェニスのハリーズバーの生の牛肉でつくられたものです。

鴨の胸肉、魚介類のスモーク(くんせい)なども、
野菜と組み合わせて作ります。 
 
アスピックというのは、
ゼリー寄せ(基本的には、ゼラチン+コンソメ)にしたものです。

ショーフフロワは、ゼラチン入りソースを塗って、飾り付けしたものです。

ムースはコケ、アワというフランス語で、
主材料にゼラチン、泡立てクリームを加えて、
ふんわりとした舌ざわりに仕上げます。
お菓子のムースは、甘味を加えたものです。

テリーヌはフランス語で鉢のことです。
いろいろな形の鉢の中で、フォワグラ、家禽、野鳥獣肉、
魚介類、野菜、フルーツなども使用して作ります。

カクテルは、主材料に、カクテルソースを添えます。
カクテルソースは、チリーソース、LPソース、タバスコ、
レモン汁等を混ぜ合わて作ります。

サラダにはふた通りあって、シンプルな生野菜などは、肉料理の後に、
シーフーズ、スモーク類。鳥、獣肉類と野菜の組み合わせは、
前菜として供されます。

カナッペは、厚さ0。5センチ、大きさ直径4センチ程度の円形、
またはそれと同程度の正方形、長方形、菱形、三角形に切ったパンに
調理した、肉、魚、卵、野菜等、彩りよくあしらいます。
パンは焼く時も、またそのまま使用する時もあります。

温い前菜の代表的なものをあげると、
キッシュ・ロレーヌは、チーズとベーコンの温かいパイ
       
フィユテ、ブーシェは、パイケースに詰めたオールドゥ−ブル

エスカルゴの殻焼きブルゴーニュ風は、ブィヨン煮にしたカタツムリを
香草風味のバターと共に殻に詰めてオーブン焼きしたものです。
その外、まだまだ沢山ありますが、追々おぼえてゆかれると良いでしょう。

ではご家庭で簡単に出来る前菜「シーチキンのパテ」を作ってみましょう。
通常パテは、パイ皮に包んで焼き上げますが、
テリーヌのように鉢に入れて仕上げるものもあります。

小判型のテリーヌ または 小さい鉢を1つを用意して下さい

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シーチキンのパテ

 材料 4人前
・シーチキン 1缶(固形内容135g)
・刻みパセリ 大さじ1杯
・ピクルスみじん切り 50g
・ケッパーみじん切り 大さじ1杯
・バター 50g
・マヨネーズ 100g
・ゼライス 1袋(5g入り)
・白ワイン 25cc
・レモンジュース 小さじ1杯
・塩・胡椒  

 作り方

 1.白ワインに粉ゼラチンを振り入れ、湯煎にかけて溶かします。

 2.シーチキンの水気を切り、良くほぐしてパセリ、ピクルス、
   ケッパー、バターを混ぜます。

 3.煮溶かしたゼラチンとマヨネーズを混ぜ、レモンジュースを
   加えて前記のものを和え、塩、胡椒で味を調え、テリーヌ型
   または小さな鉢に流します。
   赤・青の野菜があればお好みに飾りを付け、コンソメジェリーを
   飾りの野菜が被るくらいに流し、冷蔵庫で冷やして固めます。

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コンソメジェリー

 材料
・コンソメ
 (又は、水250ccと固形ブイヨン1個)
250cc
・ゼライス 1袋(5g入り)

 作り方

 1.コソメメ又は水25ccにゼライスを振り入れます。
   残りのコンソメ225cc(水の場合は固形スープを加えて)を、
   鍋に入れて火にかけ、煮立ったら塩味を付けて火から下ろし、
   先にコンソメでふやかしたゼラチンを入れ静かにかき混ぜて
   ゼラチンを溶かします。

 2.冷めたら四角い容器に入れ、冷蔵庫で冷やし固めます。

 * ゼラチンを入れてから煮立てません。
   ゼラチンの臭みがでることがありますから。

 パテの召し上がり方

 パテをスプーンですくって小皿にとり、クラッカーか、薄焼きの
 トーストを添え、コンソメジェリーを小さい角切りにして添えます。

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☆ お知らせ

ムッシュ米津の家庭料理のページでは
ちょっとぜいたくなオムライス』の作り方をご紹介しています。

 http://www.plaisirdelatable.jp/cooking/index.html

 バターライスからきちんと炊いて、本格的なオムライスに
 挑戦してみませんか。
 バターライスにたっぷりの具を加えればピラフに。

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フランス料理に役立つ「フランス料理の食材・機材」では、
料理に使っていただきたい最高の食材と機材をリンクで
ご紹介しております。

 http://www.plaisirdelatable.jp/food/index.html

 今月は『オッソブッコ』『イカスミ』
 ご紹介しております。

こちらのコーナーも、ぜひご活用ください。

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