フランス料理博物館 プレジール・ドゥ・ラ・ターブル

Vol.35  2011年10月


ただ今、新しいパートナーの方々と、フランス料理博物館

plaisir de la table(プレジール・ドゥ・ラ・ターブル)の

内容の充実に取り組んでおります。

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皆様お元気ですか。

早いもので、秋風がたつ季節になりました。
天高くして、馬肥ゆる秋
おいしい料理で、気力を回復しましょう。

さて今日のお話しは「イモ・タコ・ナンキン」のカボチャです。

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◇カボチャ(南瓜)

ウリ科の1年生の果菜。関東ではトウナス、関西では
ナンキン、九州ではボウブラ
とも云われています。
種類は大変多いですが、大別すると、本来の日本カボチャと、
明治初年新開拓の北海道に導入された西洋種のクリカボチャ
それにポンキンの三種類があります。

原産地については、異説が多くありますが、
現在は、日本カボチャは中央アメリカ
クリカボチャはペルー・チリなど南アメリカ山岳
ポンキンはアメリカ南部であろうと推定されています。

栽培は、日本では春に播種(はしゅ)し、夏から秋にかけて
果実を収穫します。
野菜の中でも特に強健で、こぼれ種から発芽することも
あります。
栽培法はいたって簡単で、無農薬栽培も可能ですし、
播種、植え付け後は放置しても収穫に至ります。

◇カボチャの栄養について

カロチン、ビタミンB1・B2・C・E、ミネラルなどを
豊富に含むので、抵抗力の弱まっている季節にカボチャを
食べるのは、理にかなっており、「冬至のとうなす」と
云われるのは、生活の知恵ともいえるでしょう。
子供の成長にも、生活習慣病の予防・改善にも欠かせない
栄養をたっぷり含みますので、冬至に限らず、積極的に
摂りたい野菜
です。

◇効能について

風邪予防や、滋養強壮で知られていますが、カボチャに
含まれるペクチンが、体内の毒素、有害物質を排出します。
またペクチンは、胃の粘膜を保護します。

カボチャに含まれる微量元素のコバルトが
新陳代謝、造血を促進します。またコバルトは、
インシュリンの分泌する細胞に不可欠なので、
糖尿病の予防に効果があります。

免疫力向上。皮膚の強化
豊富に含まれるカロチンが、体内でビタミンAにかわり、
乾燥から肌を守ると同時に肌や粘膜をを丈夫にし、
感染症などえの免疫力。抵抗力を向上させます。

またビタミンEの含有量は、
野菜の中でもトップクラスのカボチャは、血行促進し、
活性酸素を抑制することで皮膚を強化します。

高血圧・骨粗しょう症予防
カルシュウム、ナトリウム、カリウム等の
ミネラルを豊富に含みますので、
血圧の高い方や骨粗しょう症が気になる中高年の方にも、
おすすめの野菜です。

◇カボチャのお話をしましょう。

2009年の10月のメールマガジンにも記載しましたが、
欧米では10月と云えば、ハローウインです。
ハローウインは10月31日、キリスト教の聖人を
記念する祭日の「万聖節」11月1日の前日です。

この行事はアイルランドに住んでいたケルト人の
サウィン
(sow-in)の行事がもととなっています。
この風習はアイルランド系移民を中心として
アメリカに持ち込まれ、
今日のハロウィンという行事になったのです。
災いが自分の身に振りかぶらない様に、
人々は家の前に食べ物などを捧げるか、
かがり火で悪霊を追い払おうとしたようです。

収穫されたばかりの野菜やリンゴ、たいまつ、
カンテラ、ろうそくなどを持って集まり、
火を囲んで踊ったりしていました。
熱いろうそくが溶けて流れるのを防ぐために、
カブや、ジャガイモなどをくり抜いて、
中にろうそくを入れたそうです。

現在ではハローウインといえば、
オレンジ色のカボチャをくり抜いて作る
ジャコランタン(jack-o'-lantern)や、
仮装した子供たちが、口々に
トリック・オア・トリート(trick or treat)」
と云いながらお菓子を求めて練り歩き、
それらの子供たちのために、
お菓子や、「お楽しみ袋(good bag)」を用意する家も
あります。
秋の行事として良く知られていますね。

それではカボチャを使ったお料理をご紹介しましょうか。

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カボチャとハムのグラタン

 材料 2人前
 ・カボチャ(皮・種を取ったもの) 200g
 ・ハム 40g
 ・玉葱 50g
 ・牛乳 150cc
 ・ピザパイ用のナチュラルチーズ 30g
 ・にんにく 1片(任意)
 ・バター  
 ・塩・胡椒  

 作り方

 1 玉葱を薄切り、ハムは細切りにして鍋に入れ、
   バターで炒めます。

 2 その鍋に牛乳を150cc入れます。
   カボチャの皮をむいて、縦二つ割りにして、
   厚さ3mm位に切り、牛乳を入れた鍋の中に落とします。
   カボチャを水にさらすとデンプン質が流出するからです。

 3 鍋を火にかけ、煮立ったら弱火にして、時々そっと
   混ぜながら、6〜7分間煮てカボチャが柔らかく
   なったら火を止め、塩、胡椒で味を付けます。

 4 にんにくを半割りにして、その断面をグラタン皿の
   内側にこすりつけて(嫌いな方は省きます)、
   香りをしみこませます。
   その中に煮たかぼちゃを流し入れ、チーズを一面に
   振りかけます。

 5 240度〜250度のオーブンに入れ、カボチャが熱くなり、
   表面にこんがり 焼き色が付くまで焼きます。
   (オーブントースターでも焼けます)

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☆ お知らせ

 ムッシュ米津の家庭料理のページでは
 『エスカロープ ド ボー コルドンブルー』の作り方を
 ご紹介しています。

 http://www.plaisirdelatable.jp/cooking/index.html

 エスカロープとは、薄切りにした肉片のこと。
 仔牛肉をそぎ切りにして、薄くたたいてのばし、
 ハムとチーズを包んで焼き上げます。

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 フランス料理に役立つ「フランス料理の食材・機材」では、
 料理に使っていただきたい最高の食材と機材をリンクで
 ご紹介しております。

 http://www.plaisirdelatable.jp/food/index.html

 今月は『甘エビ』『ルレクチェ(洋梨)』
 ご紹介しております。

こちらのコーナーも、ぜひご活用ください。

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