フランス料理博物館 プレジール・ドゥ・ラ・ターブル

Vol.40  2012年3月


フランス料理博物館 plaisir de la table

(プレジール・ドゥ・ラ・ターブル)は、

試行錯誤をくり返しながら、内容の充実に取り組んでおります。

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今回は、身近な料理の名前、由来について、浅学は私なりに
調べたものを、洋風、和風と2回に分けてお送りします。
正式のフランス料理名は、その由来をあかすのが非常に難しので、
またの機会とさせて頂きます。

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料理の名前と由来 (1)

◆身近なメニューに良く出てくる洋風料理

マリネ(仏)
 塩、スパイス、酢などに漬けること、漬けたものを云います。

カルッパッチョ(伊)
 ヴェニスのハリーズバーのオーナーが、食事制限のある
 顧客のために考案したもので、生の牛肉の薄切りに、
 特別なマヨネーズと生野菜を添えたものです。
 最近では、魚介類などでもその名を付けたメニューを
 見かけます。

ルー(仏)
 バターを溶かし、小麦粉を加えて炒めます。
 ソースやスープの濃度をつけるのに使用します。
 用途によって、白、ブロンド、焦げ茶色に仕上げます。

ポタージュ(仏)
 ポット(英)鍋で煮込んだ料理が語源で、
 広い意味で汁もの(羹(あつもの))全体を指します。
 濃度のあるポタージュが一般的ですが、本来は、
 コンソメなども含まれています。
 日本で使っているスープという言葉と同様に
 解釈して下さい。

ステュー(英)/ラグー(仏)
 煮込みのことで、ビーフステュー牛肉の煮込み料理。

ステュードフルーツ
 軽くシロップ煮にした果実。

フリカッセ(仏)/ブランケット(仏)
 白ソース煮にした料理を指します。

フライ(英)
 揚げた物を指します。

ベニエ(仏)
 小麦粉で作った衣をきせた揚げ物です。

ロースト(英)
 蒸し焼き、ローストチキン鶏の蒸し焼き。

ブロシュ(仏)
 焼き串(大きな焼き串)。

ブロシェット(仏)
 食皿に盛りつけられる小さな焼き串。

グラタン(仏)
 熱の作用で料理の表面に付いた焦げ色の薄い皮膜を
 云います。このことから料理を加熱しながら、
 表面に焼き色をつけた料理をグラタンと呼んでいます。
 マカロニグラタン、オニオングラタン(スープ)など。

コキール(英)/コキーユ(仏)
 貝殻のこと。
 帆立貝の貝殻に盛った料理で、オーブンで焼いて
 仕上げる事もあり、グラタンと混同されています。
 マヨネーズで和えて、貝殻に盛った冷たいコキールも
 あります。

クロケット(仏)/コロッケ(日)
 加熱して、刻んだ食材をクリームソースで和えて
 形作り、英国風に衣をきせて揚げた料理です。
 クロッカン=かりかりする、クロッケ=かりかり云う
 というフランス語が料理名となりました。
 英国風の衣とは、小麦粉、溶き卵。パン粉の順煮付ける
 ことです。
 クロケット・ド・ポームドテールは皆さんお馴染みの
 ポテトコロッケのことです。

コトレット(仏)/カツレツ(日)
 コート牛の骨つきあばら肉の切り身を、コート型と
 称します。コート型の小さなもの、仔牛、仔羊、豚の肉が
 コトレット型で、パン粉を付けてバタ−の上澄みで
 揚げたものがフランス料理にあります。
 日本に洋食が渡来したとき、天ぷらの発想から、
 油で揚げてみました。
 それが日本人の嗜好に当たり、コトレットがカツレツ
 となって定着しました。

ステーキ(英)
 肉片や魚の切り身です。
 ビーフステーキ、サーモンステーキなど。

ポークチョップ(英)
 豚の骨付きロース肉を、炒め焼きした料理です。
 一般的には、骨なしでも、豚のロース肉使用しています。

ハンバーグステーキ(英)
 ハンブルグが発祥の地であるとされている刻み肉ステーキ。
 日本に洋食が渡来した時は、ミンスドミードボールと
 呼ばれていたものが、訛ってメンチボールと呼ばれる様に
 なりました。
 作り方も日本風にアレンジされ、ミンチ肉に、玉ねぎ、
 パン粉、卵などを混ぜて平焼きにした料理で、
 洋食の花形のひとつでした。

ムニエル(仏)
 フランス語で製粉工場で働く女性の事を云います。
 魚や肉の切り身に小麦粉をまぶして、両面バター焼きに
 する料理法です。
 小麦粉にまみれて働く、けなげな女性とは言い得て、
 妙といえます。

ピラフ(トルコ語)
 トルコ発祥の米料理で、炒めた米をブイヨンで
 煮たものです。甲殻類や鶏肉と共に煮た料理もあり、
 シーフードピラフなどはお馴染みのものでしょう。

サラダ/サラード(仏)/サラド(英)
 プロヴァンス語のサラーダ(Salada)
 「塩味を付けた食べ物」が語源です。

マヨネーズ(仏・英)
 マヨネーズは、ミノルカ島のマオン港で作られたソース
 「マオネーズ」が訛ったものとされています。
 ミノルカの鶏卵、地中海のオリーブオイルなどを
 原料にしていたのでしょうか。

シュー・ア・ラ・クレーム(仏)/シュークリーム(日)
 小麦粉、水、バター、卵で作った生地を、
 キャベツ型に焼きあげて、クリームを詰めた菓子です。
 そう言われると小さなキャベツに見えませんか。

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順序不同で、思いつくままに記載しました。不備の点はお許し下さい。

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☆ お知らせ

 ムッシュ米津の家庭料理のページでは
 『ポ−クのコトレット チ−ズ風味』の作り方を
 ご紹介しています。

 http://www.plaisirdelatable.jp/cooking/index.html

 小さい豚や、仔羊のロ−ス肉のような小型のコ−トを、
 コトレットと呼び、その料理法の中に、パン粉を付けて
 バタ−の上澄みで焼き揚げた料理があります。

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 フランス料理に役立つ「フランス料理の食材・機材」では、
 料理に使っていただきたい最高の食材と機材をリンクで
 ご紹介しております。

 http://www.plaisirdelatable.jp/food/index.html

 今月は『ニジマス』『食用ほおずき』
 ご紹介しております。

こちらのコーナーも、ぜひご活用ください。

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