フランス料理博物館 プレジール・ドゥ・ラ・ターブル

Vol.71 2014年10月


フランス料理博物館 plaisir de la table

(プレジール・ドゥ・ラ・ターブル)は、

試行錯誤をくり返しながら、内容の充実に取り組んでおります。

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今日はトウモロコシについてお話をしましょう。

イネ科の一年草で、高さは2mに達する。
イネ科としては幅の広い葉をつける。
雌花(穂)は茎の中ほどにたくさんつく穀物として
人間の食料や家畜の飼料となるほか、
デンプン(コーンスターチ)や油、バイオエタノールの
原料としても重要で、世界三大穀物の一つ

日本語では地方により様々な呼び名があり、トウキビまたは
トーキビ(唐黍)、ナンバ、トウミギなどと呼ぶ地域もある。

コーン(corn)は、英語圏ではこの語は本来穀物全般を指したが、
現在の北米・オーストラリアなどの多くの国では、
特に断らなければトウモロコシを指す。
ただし、イギリスではトウモロコシをメイズ(maize)と呼び、
穀物全般を指してコーン(corn)と呼ぶのが普通である。

発芽から3ヶ月程度で雄花(雄小穂)と雌花(雌小穂)が別々に生じる。
雄小穂は茎の先端から葉より高く伸び出し、ススキの穂の
ような姿
になる。
雌小穂は分枝しない太い軸に一面につき、包葉に包まれて
顔を出さず、長い雌しべだけが束になって包葉の先から顔を出す。
トウモロコシのひげはこの雌しべにあたる。

花粉は風媒され、受粉すると雌花の付け根が膨らみ可食部が
形成される。
イネ科では珍しく、種子(果実)が熟すと穎の中から顔をだす
種子の色は黄・白・赤茶・紫・青・濃青など。

甘味種(スイートコーン)食用の品種。
茹でる、焼く(焼きトウモロコシ)、蒸すなどの
調理方法がある。
加工食品用の材料でもあり、例えばコーンフレーク
コーンミールなどの材料にもなる。
種子に含まれる糖分が多く強い甘味を感じるが、
収穫後の変質や呼吸による消耗が激しく、
夏季の室温では数時間で食味が落ちる。
対策は低温管理の徹底か、収穫後直ぐに加熱して呼吸を
止めるなどである。
ベビーコーン(ヤングコーン)生食用甘味種の2番目雌穂を
若どりして茹でたもの、サラダや煮込み料理などに用いられる。

トウモロコシの想い出

何処からか、ぷ−んと香ばしい匂いが漂って来て、
思わず生唾が口いっぱい広がります。
夏の日の縁日、美味しそうなトウモロコシを
横目で見ながら、母親に手を引かれ通り過ぎます。

お家に帰ったら焼いて上げます。

買い食いをさせて呉れない潔癖性の母。
或る日、弟と二人で縁日に出掛けました。

今日こそは、あのトウモロコシを買うんだ

兄貴ぶって弟にも1本買い与え、満足気にトウモロコシに
かぶりついて、そっと目を上げると父の姿。
しまったと、弟の手を引いて一散に駆け出しました。

そっと家に帰り、何となく悪怯れて居ると、
父親が一言
縁日は面白かったかい。
とだけ、後は何にも。
トウモロコシの焼ける香ばしい匂いが、父の想い出を
そっと運んで呉れます。

焼きトウモロコシも美味しいですが 
今回は”トウモロコシのリゾット”を作ってみましょう。

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トウモロコシのリゾット

 材料 2人前
 ・米 400cc
 ・トウモロコシ 2本(削ぎとったもの200g)
 ・玉葱 150g
 ・オリーブ油 大匙2杯
 ・塩 小匙1杯
 ・固形チキンブイヨン 3個
 ・バター 60g
 ・すり卸したチーズ 100g
 ・冷凍の蟹の棒肉 100g
 ・1cmの長さに切った浅葱 大匙4杯(15g)

 作り方

 1 米を洗ってざるにあけ、充分に(30分位)水気を
   切ります。玉葱は粗みじん切りです。
   トウモロコシは、ふたつに切って茹でて、
   実を削ぎ取っておきます。

 2 水を1600cc計量し、固形チキンブイヨン3個を
   入れて煮溶かします。

 3 オリーブ油、玉葱、を鍋に入れて炒め、その後
   米を加えて更に炒めます。
   米に水気があると鍋の底や、縁にくっつくので、
   さらさらになるまで乾かしましょう。
   米に油がしみ込むまで2〜3分は弱火で炒めて下さい。

 4 次に、トウモロコシとチキンブイヨンを800cc入れ、
   煮上がったら、やや弱火で軽く煮立てながら、
   ときどきしゃもじで混ぜて、約10分間煮ます。
   蓋はしません。

 5 残りのブイヨン600ccを足し煮続けます。
   5分程して、米の硬さを確かめ、まだ硬い様なら、
   残りのブイヨンを加え、更にかき混ぜながら
   5分程煮ます。
   初め煮上がってから約20分くらいを出来上がりの
   目安として下さい。
   最後にほぐした蟹の身と浅葱を入れます。

 6 鍋を火からおろし、すり卸しチーズを加え、
   次にバタ−を小切りにして混ぜ、塩味を確かめます。

 * 終始、蓋はしません。
   火があまり弱すぎて煮立ちが止まってもいけません。
   米のしんがなくなり、でもまだ硬いかなっていう
   ところがポイントです。

 7 最後に加えるバターとチーズは味付けですから、
   お好みで増減して下さい。
   米1に対して、ブイヨン4が基本形です。


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☆ お知らせ

 ムッシュ米津の家庭料理のページでは
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 http://www.plaisirdelatable.jp/cooking/index.html

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 フランス料理に役立つ「フランス料理の食材・機材」では、
 料理に使っていただきたい最高の食材と機材をリンクで
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 http://www.plaisirdelatable.jp/food/index.html

 今月は『セルリラーブ』『洗いごぼう』
 ご紹介しております。

こちらのコーナーも、ぜひご活用ください。

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